身障タクシードライバー採用の先駆者 宮園で働く喜び
身障二種免協会会長 島田 良三
<社報みやぞの NO.207 1993/4/25発行 より>
現在宮園グループには大勢の仲間が働いています。我々はその中でタクシードライバーとして働いている仲間です。この世の中には障害をもった人はたくさんいます。働きたくても自分に合った職場がなかなかありません。
昭和49年、障害者も社会自由参加と皆平等との立場から、自動車の免許も二種免許が取得できるようになりました。しかし、二種免許を取得しても、ハンディを持つ我々にはなかなか働く職場がありませんでした。
一人の障害者がタクシードライバー一号になるべくして免許をとり、数多くのタクシー会社に面接に行きましたが全部断られました。しかしあきらめず陸運局に行き、紹介されたのが当社の先代社長でした。理解ある社長に出合い、こうしてタクシードライバーとしての道を広くことが出来たのです。
当時はタクシー車両でプロパン使用のAT車がないため、ガソリン車を改造、アクセルペダルも左右取り付け、ハンドルはパワーとし、手の障害、足の障害に少しでも負担の軽い車を用意して営業開始したのは昭和50年でした。
それから18年が過ぎました。現在では障害年等もあり、口から口へ伝わり、中野営業所ではAT車10両、乗務員25名が、杉並営業所では7両15名、計40名の仲間が働いています。また福祉部にも1名います。
そうした我々が有志で作っている会は、日頃の親交は無論のこと、1月に交通安全祈願、6月に研修旅行会、12月に忘年会等の行事も行っています。
我々はこれからも宮園の人たちとの心のふれあいを大切に、無事故、無違反をモットーに健康で楽しく働きたいと思っています。みなさん宜しくお願いいたします。