ユニバーサルタクシー試乗会(in荒川区)

荒川やさしい街づくりの会パンフレット

10月7日(日曜日)に、荒川やさしい街づくりの会主催の「ユニバーサルタクシー試乗会(勉強会)」に参加しました。
10月というのに30°を軽く越える猛暑日となましたが、20名程が”アクロスあらかわ”に集まり、ジャパンタクシーの特徴と欠点について意見交換と、スロープからの乗車を体験しました。

荒川やさしい街づくりの会は、肢体不自由者の団体として25年以上にわたり、駅や道路、建物などのバリアフリー調査を実施しており、フル電動・簡易電動の車いすで、流しのジャパンタクシーに乗車された経験を持つ方の意見がたくさん聞けました。


やはり、乗車拒否の問題は多発しているようです。
土地柄もあり、都心部と比べるとまだ台数が少なく、ジャパンタクシーを呼び止めるのも大変ですが、乗務員と目が合ってもそのまま通過され、やっと乗れたのは6台目という痛い結果をうかがい、申し訳なく思います。

また、比較的大型のフル電動の車イスで、横向き乗車(固定なし・シートベルトなし)の報告もありましたが、この方の車イスはフットレストが可動式で、全長を短くすれば車内で回転も可能で、前向き乗車もされたということです。
他にも両足装具の簡易電動車イスのユーザーで、そのままでは車内で回転できないけれど、同じくフットレスト(フットサポート:足板)をたためば前向き乗車が可能であるなどが分かり、電動車イスであっても乗車場所などの条件が整えば、ジャパンタクシーに乗車出来るということが明確になったのは成果であり、工夫による乗車の可能性が高まることを前向きに捉えなくてはなりません。

車イスユーザーからは乗車が簡単なNV200の普及が望まれている声も聞きましたが、何故NV200が普及しないのか、その他のお客様にも受け入れられる車両でなくては普及が進まないということを多くの方が理解されていると感じます。

大切な事は、今まで予約しなくてはタクシーに乗れなかった車イスユーザーが、街中で呼び止めて乗車出来るようになること、福祉タクシーではなくて一般タクシーを共用しなくては出来ないことがたくさんあるということです。
「車イスユーザーにとっての夢であった」ことが実現に向けて一歩を踏み出したこと。それには、車イスユーザー側もジャパンタクシーにダメ出しするのではなく、視界の良さや乗り心地など良い点は「ここが良い」と認め、スロープ乗車に係わる不便な点については「建設的な改善要求」を行う必要があるということです。
そして、タクシーを運行する我々も、メーカーも同じように受け止めることだと思います。

2020年、東京オリンピック・パラリンピックまでに、東京のタクシーがどう変わっていくのか、楽しみです。